PR

【解説】国際線航空券の座席(キャビン)クラス・予約(ブッキング)クラスの違い

普段飛行機に乗るのに座席の違いについて意識する事はあるかもしれませんが、航空券の違いについて意識する事は無いかもしれません。

実は、航空券には2種類のクラスがあるのです。今回は、座席のクラス予約のクラスと言う航空券の違いについて解説します。

スポンサーリンク

国際線航空券の座席クラスと予約クラス

キャビン(座席)クラス

まず国際線航空券のクラスと言われてほとんどの人が思い浮かぶのは次のクラスではないでしょうか。

・ ファーストクラス(F→First Class)
・ ビジネスクラス(C→Clipper Class)
プレミアムエコノミ(PYPremium Economy Class)
・ エコノミークラス(Y→Economy Class)

アルファベットでそれぞれF/C/PY/Yと表記されていて、実際に飛行機に搭乗すると座席も見た目でも違うので分かりやすいです。


このクラスは正式には「キャビンクラス」と呼ばれるもので座席」や「サービス」クラスを分けていて「座席クラス」とも呼ばれています。

ブッキング(予約)クラス

一方、航空券のランク(クラス)を分けているのが「ブッキングクラス」で「予約クラス」とも呼ばれています。

格安航空券で購入しても、正規料金で購入しても、特典航空券で発見しても、座席クラスの場合「エコノミークラス(Y)」は「エコノミークラス(Y)」、「ビジネスクラス(C)」は「ビジネスクラス(C)」ですが、予約クラスは同じエコノミークラスでも細かく分かれていて、ANAの場合以下の分類となっています。

Y/B/M/U/H/Q/V/W/S/T/L/K

座席クラスの1文字アルファベットは、航空会社共通で使われることが多いですが、予約クラスのこの1文字アルファベットは航空会社ごとに独自に決めたものです。

JALの場合エコノミークラスの予約クラスは

Y/B/M/K/H/L/V/S/O/Z/G/Q/N

になっています。

予約クラスが違うと何が違うのか?

「予約クラス」の違いによって何が変わるかについて解説していきます。

1. マイル(プレミアムポイント)積算率
2. アップグレード
3. 予約変更/払い戻しの可否
4. 価格帯

 

マイル積算率の違い

ANA国際線予約クラスと基本マイレージ区間に対するマイル積算率は以下の様に決まっています。

キャビンクラス 予約クラス 積算率
ファーストクラス F 150%
A 150%
ビジネスクラス J 150%
C、D、Z 125%
P 70%
プレミアムエコノミー G、E 100%
N 70%
エコノミークラス Y、B、M 100%
U、H、Q 70%
V、W、S、T 50%
L、K 30%

格安パッケージツアーの場合に出てくることがありますが、この表に載っていないクラスは積算率が0%と思ってください。

エコノミーのY、ビジネスクラスのC、ファーストクラスのFと、座席クラスと同じアルファベットを使われていて混同しやすい原因ともなっています。

航空券の価格の違い

マイル積算率が高い予約クラスほどチケットほど価格が高くなります。
安い航空券より高い航空券の方がマイルが貯まらないとなったらクレームが来てしまいますからね。

予約変更/払い戻しの違い

予約クラスによって

・ 払い戻しの可否
・ 手数料あり
・ 手数料なし

で予約を変更や払い戻しのの取り扱いが異なります。

例えば、以下はANAのエコノミーの一番安い運賃であるSuper Value運賃ですが、予約クラスはSとなっていて、予約変更は不可払い戻し不可と両方とも不可となっています。

一方一番高いFlex運賃だと予約クラスはQとなっていて、予約変更可(払い戻しなし)払い戻し可(手数料あり)となっています。

アップグレードの可否

マイルを使うと座席クラスをアップグレードすることが出来、アップグレードに必要なマイルは以下の通りとなっています。

区間基本
マイレージ
Y → PY PY/Y → C C → F
0~2,000 9,000 12,000 20,000
2,001~3,500 15,000 18,000 30,000
3,501~4,500 15,000 20,000 35,000
4,501~5,500 20,000 25,000 40,000
5,501~ 20,000 28,000 45,000

F:ファーストクラス
C:ビジネスクラス
PY:プレミアムエコノミー
Y:エコノミークラス

しかし、このマイルを使えばアップグレード出来るのかと言うとそうではなく、アップグレード可能な予約クラスが決められていて、

座席クラス(キャビンクラス) 予約(ブッキング)クラス アップグレード
ファーストクラス(F)
ビジネスクラス(C) J、C、D、Z CF
P
プレミアムエコノミー(PY) G、E PYC
N
エコノミークラス(Y) Y、B、M、U YPY
YC
H、Q、V YPY
W、S、T、L、K

例えば、エコノミー運賃のFlexを選択した場合、予約クラスはQクラスとなっています。
プレミアムエコノミーへのアップグレードは可ですが、ビジネスクラスへのアップグレードは不可です。

昔はどんな運賃の航空券でもマイルでアップグレードできたのですが・・・

予約クラスの確認方法

航空券を発券する前に確認したい場合と、会社の出張で手配された航空券が手元にある場合に確認したい場合それぞれについて解説します。

公式HP予約時の確認方法(事前確認)

予約クラスはANA公式サイトで航空券を予約する際に便の選択時に表示されるので確認できます。

この場合は、「Sクラス」となるのでマイルの積算率は50%と言う訳です。

航空券検索Webサイトで予約時の確認方法(事前確認)

ANA公式サイト以外で航空券を予約する場合にサイトによっては予約クラスを確認する事が出来ます。
例として2社ほど上げてみると。

[HIS]

[エアトリ]

中には予約クラスが表示されないサイトもあるので、その場合は直接問い合わせるか、発券後に予約番号から検索できる場合があります。

航空券で確認する方法

実際に発券した後に確認する方法としては、現在はeチケットが発行されるのでeチケットで確認する事が出来ます。以下は実際のANAのeチケットの一部ですが、赤枠の部分が予約クラスと座席クラスを表しています。


S(Y) → エコノミークラスの予約クラスS

だと言う事がこれから分かります。

提携航空会社の航空券でANAマイルに積算する場合の予約クラス

ANAマイルを貯めるのに、ANA便を利用する以外にも提携航空会社に搭乗した場合に、マイルの積算先をANA マイレージと選択する事でANAマイルを貯める事が出来ます。

例えば、ユナイテッド航空の場合予約詳細画面でマイレージプログラムを選択する箇所があります。


予約クラスは、各航空会社ごとに独自に決まっているので、発券したチケットに記載の予約クラスはANAと異なる為、ANAの予約クラス積算率からは

ANAの各提携航空会社のマイル積算率については以下のサイトを参考にしてみてください。

このページからユナイテッド航空の予約クラスに対するANAマイル積算率は以下の通りです。

タイプ 予約クラス 区間基本マイレージに対する積算率
普通運賃 Y, B, M 100%
キャリアペックス運賃 U, H, Q, E 70%
割引運賃, 包括旅行運賃 V, W, S, T 50%
割引運賃 L, K, G 30%

まとめ

国際線航空券の座席クラスと予約クラスの違いと、予約クラスについて解説しました。
特に知らなくても困る事はありませんが、マイルが付く航空券付かない航空券、付く場合にはどの位の積算率で加算されるかが分かるので予備知識として覚えておいて損はないと思います。

コメント