意外と知られていない「ANA旅行積立プラン」はどうなの?

目次

「ANA旅行積立プラン」とは?

引用:ANA HP

「ANA旅行積立プラン」は、ANAが行っている積立お金を満期時に

預入額+最大3%(プラスサービス分)

ANA旅行券」で受け取れるサービスです。

引用:ANA HP

銀行に定期預金や積立預金でお金を預けて、満期時に利息分がプラスで戻ってくるのと仕組みとしては似ています。

そんな「ANA旅行積立プラン」の特徴を挙げると

利率が高い

銀行金利が0.01%な今の時代に、年利換算で3%とかなりお得に使用用途は限られてしまいますがかなりお得な運用となっています。

用途が限られるので確実に旅行に使える

旅行をしようと思って銀行にお金を積み立てたり、自宅貯金をしても、他の事に使ってしまったりして結局行けなくなったりすることはありませんか?旅行積立の場合は満期後に旅行券で戻ってくるので旅行用途にしか使えないのですし、途中で解約しても現金が戻ってこないので確実に旅行資金として貯めることが出来ます。

契約を中途解約できますか?
お支払い期間(一時払いコースにおいてはお預入期間)の途中で契約を解除することは可能です。
ただし、“ANA旅行積立プラン”のご契約は、ANA旅行券の前払購入契約になりますので、積立期間変更(短縮)の取り扱いとなります。そのため、現金でのご返金はいたしません。

引用:ANA HP

ただし、ANA積立プランなので基本的にANAの商品に用途先は限定されます。

積み立て方が銀行預金と違う

銀行へお金を預ける場合

「毎月5千円」を積み立て→満期時に利息分を加えた「105,321円」が戻ってくる

様なイメージです。

一方旅行積立の場合10万円の旅行券が戻ってきます

満期時に「105,321円」の紙の旅行券が戻ってはこない

あらかじめ総支払額を10万円から利息分引いた金額として計算し、その金額を均等積立するイメージです。

マイルが貯まる

毎月積み立ての場合、支払方法に「クレジットカード」を使えるので、ANAカードや他のポイント還元率の高いクレジットカードを使う事によってマイルも同時に貯めることが出来ます。

税金がかからない

銀行へ積立預金や定期預金をして満期を迎えた場合、利子に対してかかる税金20%が引かれた金額が受取額となります。

旅行積立の場合は満期のプラスサービス分に対して税金はかかりません

ANA旅行積立プランのデメリットな点

有効期限が短い

満期を迎えて受け取った旅行券の有効期限は5年となっています。5年あれば計画的には旅行は行けると思いますが、タイミングが悪いと使いきれない事態になってしまいます。アマゾンギフト券みたいに10年にして欲しいところです。

インターネットで完結しない

満期後、旅行券は紙で郵送されてくるので、実際に使う場合には店舗で利用したり、ネットで予約後旅行券を自己負担で郵送したりと手間がかかります。

おつりが出ない利用先がある

用途先によってはおつりが出ないので、ぴったりと使うのは難しいので、不足分を追加で支払う必要がある。

ペイオフ対象外

銀行の場合、倒産しても1,000万円までは保護されるペイオフ(預金保険制度)の対象ですが、ANA旅行積立はペイオフ対象外です。
ANAが突然倒産するとは考えられませんが、長期的に積み立てをしているのでリスクとしては考慮にれる必要があります。

航空券購入時の特典マイルが貰えない

ANA旅行券はツアー以外の航空券購入にも使用できますが、ANAカードを持っていれば、航空券購入時にカードの種別に応じたボーナスマイルが貰えますが、ANA旅行券で購入した場合はボーナスマイルが付与されません

積み立てコースは2種類

積み立ては2つのコースがあります。

毎月払いコース

一時払いコースは、満期設定金額から、積み立て期間によるサービス分を引いた額を、積み立て回数(月数)で割った金額を毎月積み立てるコースです。

一時払いコース

一時払いコースは、満期設定金額から、積み立て期間によるサービス分を引いた額を積み立て開始当初に一括で支払うコースです。
以降は満期まで毎月積み立てる必要はありません。

どのくらいプラスで受けてとれるのか

積立がどの位プラスになるかのシミュレーションを行う事が出来ます。
例として、満期に30万円を旅行に使う予定で受け取るとした場合のシミュレーション結果は

毎月払いコース


12回払いの年利換算3%を最大以降は60回払いは2.25%となっています、どの位満期時にプラスでになったかなので、サービス額の項目を見ると、積立60回の場合、283,800円が総積立額となり、16,200円がサービス分としてプラスされ、300,000円が戻ってくる事になります。

一括払いコース


6か月の年利換算は5%ですが、預入期間は短いのでプラスサービス額は7,317円です。
6か月の積み立て預け入れを2回すれば7,317x2 =14,634円なので12か月積み立てより多くサービス分を受け取れますが、旅行券が60万円となってしまいます。
最初から60万円を1年積み立ての予定であれば、30万円で6か月を2回の方がお得と言う事ですね。

ANA旅行券の使い道

  1. 海外旅行ツアー(ANAトラベラーズ)
  2. 国内旅行ツアー(ANAトラベラーズ)
  3. 国際線航空券
  4. 国内線航空券
  5. IHG・ANAホテルズグループジャパンなどのホテル
  6. ニッポンレンタカー
  7. ゴルフ(早来カントリー倶楽部・武蔵の杜カントリークラブ)
  8. 機内販売・空港売店・空港免税店での買い物
  9. 快速宅空便

ツアー旅行だけでなく、航空券の購入やレンタカー空港売店と言った普段でも使いそうな用途もANA旅行券で利用できるので意外と有効期限が短くても使い切れるかもしれません。

ANA旅行積立ハワイ限定プラン


ANAの旅行積立プランには「ハワイ」用途に限定したプランもあります。
A380をフルに活用したいANAの思惑が見える気がしますが、用途先が限定されているので通常が年利換算3%に対して、こちらは3.8%と高めに設定されています。

他社の「旅行積立」

ANA以外の会社が行っている旅行積立サービスを参考までに紹介すると

JAL

JALも同じ様な積立サービスは行われていましたが、JALは2023年2月28日17時の申込み分で新規募集は終了しています。

完全な終了ではなく、「オンラインでの取り扱いを前提」にした形で2023年度中をメドに衣替えする事による終了とのこと。

JTB

JTBは「JTB旅行積立」と言うサービスを提供しています。

H.I.S

H.I.Sは「貯めチャオ」と言うサービスを提供しています。

近畿日本ツーリスト

近畿日本ツーリストは「旅したく」と言うサービスを提供しています。

阪急交通社

阪急交通社は「たびだち」と言うサービスを提供しています。

日本旅行

日本旅行は「ドリームプラン」と言うサービスを提供しています。

まとめ

毎月積み立てることで満期時にサービス分のANA旅行券を受け取れる「ANA旅行積立プラン」について紹介しました。

明確な予定と用途がある場合にはお得になるかもしれませんが、デメリットな点もあるため積極的に積立てるには難しい商品である印象です。
今後JALが新しいサービスを開始するのに追随して、ANAも使い勝手やメリットが多い形でのサービスを提供する事があれば、定年後の旅行の為に積み立てするのも悪くないかもしれません。

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