航空会社アライアンスとは何か?ANAはどこに所属?

当サイトは全日本空輸株式会社、通称ANAについてマイルの事や関係情報をメインに記事を書いて作成しているわけですが、そんなANAは世界3大航空アライアンスの「スターアライアンス」メンバーなのをご存じでしょうか?

ANA便に搭乗するとよくこんなアナウンスを聞きませんか?

本日はスターアライアンスメンバー、ANA〇〇行△△便をご利用いただきまして、ありがとうございます。

JALの場合はこのような感じのアナウンスになっています。

本日はワンワールドアライアンスメンバー、日本航空をご利用くださいまして、ありがとうございます。この便は日本航空△△便〇〇行です。

今回は、このアライアンス、いわゆる「航空連合(アライアンス)」について解説します。

目次

航空連合(アライアンス)とは?

航空連合(こうくうれんごう、英: airline alliance)とは、航空会社間の連合組織のこと。同一連合内においては、コードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなど、旅客の利便性を図り、集客の向上を目指すことになっている。航空便には長距離便や国際線も多いことから、航空連合も国際的な組織であり、各国の航空会社が合従連衡を行い、構成されている。

引用:Wikipedia

つまり、航空会社間が、相互に提携運航(コードシェア)を行う事で、以下のようなメリットが生まれます。

  1. 規模が小さい航空会社でもネットワークを拡大できる
  2. 規模が大きくても就航していない路線もカバーできる
  3. 地上サービス(チェックイン業務)などの相互運用によりコスト削減を図れる
  4. 自社の顧客だけでなく、他社の顧客の取り込むことで搭乗率の増加を図れる

ANA便に搭乗した際に、他のアライアンスメンバーと提携して運航している場合ですが、

この飛行機はANAとスターアライアンスパートナーとのコードシェア便でございます。

こんなアナウンスも聞いたことがあるのではないでしょうか。ANA以外の航空会社が同じアライアンスであるANA便に自社の便名を付けてもらい共同で運行するというもので、下の図の様に最初に出ている航空会社の後にコードシェア便名が付いています。

多い時は5社のコードシェア便が付いているときもあります。

世界3大航空アライアンス

世界にある大きな航空会社連合は

  1. スターアライアンス
  2. ワンワールド
  3. スカイチーム

の3大アライアンスが世界の中心となっています。
各アライアンスに所属している代表的な航空会社は以下の通りです。

日本の航空会社はそれぞれ

ANA:スターアライアンス
JAL:ワンワールド

に加盟しています。
スターフライヤ、エアドゥ、ピーチ航空はANA/JALと提携はしていますがアライアンスには加盟していません。

各アライアンスについて解説します。

スターアライアンス(Star Alliance)


スターアライアンス」は1997年に設立され、ドイツに本社を置く航空連合で、2023年4月現在26社のメンバーで構成されています。

エーゲ航空エア・カナダ中国国際航空
エア・インディアニュージーランド航空全日本空輸
アシアナ航空オーストリア航空アビアンカ航空
ブリュッセル航空コパ航空クロアチア航空
エジプト航空エチオピア航空エバー航空
LOTポーランド航空ルフトハンザドイツ航空スカンジナビア航空
深セン航空シンガポール航空南アフリカ航空
スイス・インターナショナル・エアラインズTAPポルトガル航空タイ国際航空
ターキッシュ エアラインズユナイテッド航空

[コネクティングパートナー]
吉祥航空
タイ・スマイル

ワンワールド(oneWorld)


ワンワールド」は1999年に設立されアメリカのテキサス州フォートワースに本社を置く航空連合で、2023年4月現在14社のメンバーで構成されています。

アラスカ航空アメリカン航空ブリティッシュ・エアウェイズ
キャセイパシフィック航空フィンエアーイベリア航空
日本航空マレーシア航空カンタス航空
カタール航空ロイヤル・エア・モロッコロイヤル・ヨルダン航空
スリランカ航空

S7航空
(会員資格一時停止中)
※オマーン航空が2024年に加入予定

[ワンワールド・コネクト]
フィジー・エアウェイズ

スカイチーム(SKYTEAM)


スカイチーム」は2000年に設立されアメリカのジョージア州アトランタに本社を置く航空連合で、2023年4月現在20社のメンバーで構成されています。

アルゼンチン航空アエロメヒコ航空エア・ヨーロッパ
エールフランスチャイナエアライン中国東方航空
チェコ航空デルタ航空ガルーダ・インドネシア航空
ITAエアウェイズケニア航空KLMオランダ航空
大韓航空ミドル・イースト航空サウディア
タロム航空ベトナム航空ヴァージン・アトランティック航空
厦門航空

(会員資格一時停止中)
アエロフロート・ロシア航空
※ウクライナ情勢を受けて、ロシア系の航空会社は一時的に資格停止の措置を受けています。

航空アライアンスによる利用者のメリット

提携航空会社の利用ではマイレージサービスが共有化

同じアライアンスの航空会社に搭乗した場合、その航空会社のマイレージプログラムに参加していなくても、自分がメインとしているマイレージサービスにマイルを積算することが出来ます
例えば、下の図はユナイテッド航空の予約時の情報入力画面ですが、マイルを付ける選択欄があり、他の航空会社のマイレージプログラムを選択できるようになっています。

引用:ユナイテッド航空 HP

日本ではマイレージプログラムの呼び名が多いですが、海外はフリークエントフライヤープログラム(通称FFP:Frequent Flyer Program)と呼ぶのが一般的。

提携航空会社の特典航空券と交換できる

ユナイテッド航空のマイルであるマイレージプラスを1年貯めてみたという記事を書きました。

ユナイテッド航空は「スターアライアンス」所属の航空会社なので、同じスターアライアンスメンバーのANAの特典航空券を発券出来ます。

ユナイテッド航空は日本国内の路線は持っていませんので、例えば東京-沖縄の特典航空券を検索すると、下の図の様にANAが選択肢として表示されます。

逆にANAのマイルで下の図の様に東京-ワシントンをユナイテッド航空便に搭乗する特典航空券を発券することもできます。

必要なマイル数は航空会社によって違いますが、この様に同じアライアンスの航空会社であれば相互にマイル使って特典航空券に交換する事が出来ます。

上級会員向けサービスを広く利用できる

各アライアンスの上級会員は次のような呼び方になっています。

スターアライアンス:スターアライアンスゴールド
スカイチーム:エリートプラス
ワンワールド:サファイア/エメラルド

上級会員になると、同じアライアンスで提供しているサービス(ラウンジ/優先搭乗/優先荷物取り扱い/専用保安検査)を利用することが出来ます。

特にラウンジは、全世界に1つの航空会社のラウンジがあるわけではないので、海外旅行をした際には同じアライアンスが運営しているラウンジを利用することが出来るのは非常に大きなメリットとなっています。

ワシントン空港にあるトルコ航空のラウンジ。

同じアライアンス会社から提携航空会社など様々な他の航空会社の上級会員メンバーなら利用できます。

航空連合未加入航空会社

世界には約1600の航空会社があり、3桁空港コード(羽田だとHND)を持つ空港に就航している航空会社は約600社、LCCや地域密着で加盟するメリットがなかったり、加盟基準を満たしていなく加盟してないのが理由となっています。

長距離路線を持ちアライアンスに加盟していない航空会社を参考までに上げると

  1. エアアジア
  2. エミレーツ
  3. 海南航空
  4. 中国南方航空
  5. エティハド航空
  6. フィリピン航空
  7. ハワイアン航空

と意外と名の知れた航空会社が加盟せず、独自の運営を行っています。

まとめ

航空会社の連合であるアライアンスについて紹介/解説しました。

・世界3大アライアンスが中心となっており、スターアライアンス,ワンワールド,スカイチームがある。
・ANAはスターアライアンス,JALはワンワールドに所属
・同じ航空アライアンスの搭乗でも貯めている航空会社のマイルを貯める事が出来る。
・特典航空券の交換が提携航空会社便でもできる。
・上級会員は提携航空会社のラウンジを利用することが出来る。

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